マイクロ法人編 Vol.5 数字・制度で見る合同会社と株式会社

ここまで聞いてみて、やっぱり合同会社は不安…と思われるのであれば、株式会社を選ぶのが良いでしょう。
コストをかけて実体験をすることもまた己の勉強になります。

最後に、参考として数字や制度の点から合同会社と株式会社を見てみましょう。

設立数の違い

実際の設立数はどうなっているのでしょうか。

2018年から2024年の6年間で、合同会社の設立数は約45%増加しています。
2023年には初めて4万社を突破し、新設法人全体に占める割合は27%を超えました。


(法務省登記統計・東京商工リサーチよりN.FIELD作成)

「とりあえず株式会社」という選択が当たり前だった時代は変わりつつあります。
2023年の合同会社急増(前年比+9.6%)の背景には、インボイス制度対応として個人事業主が法人化したケースも多く含まれています。

インボイス制度の開始

2023年10月に始まったインボイス制度(適格請求書等保存方式)は、フリーランス・個人事業主の法人化を後押しした要因の一つです。

<インボイス制度とは>
消費税の仕入税額控除を受けるためには、取引先から「適格請求書(インボイス)」を受け取る必要があります。
適格請求書を発行できるのは、税務署に登録した「適格請求書発行事業者」だけです。

これにより、売上1,000万円以下の免税事業者(消費税を納める義務がない小規模事業者)は、クライアントから仕事を受けにくくなるケースが生まれました。クライアント側が仕入税額控除を受けられないため、「インボイス登録していない事業者とは取引しにくい」という判断が働きやすくなったためです。

<方針>
1. 個人事業主のまま課税事業者として登録する
2. 法人化して課税事業者として登録する
3. 免税のまま取引関係を見直す

このタイミングで「どうせなら法人化しよう」と考えた個人事業主が多く、これが2023年の合同会社急増の一因とされています。
節税効果(所得税から法人税率への切り替えによる恩恵)や取引先からの信頼向上も同時に得られることから、法人化のハードルを下げる形になりました。
また、法人化したことで、法人化の損益分岐となる売上額、課税事業者の売上額を目指すというモチベーションも生まれやすくなり、フリーランスの時よりも目標が立てやすくなった方もいると思います。

なお、インボイス制度への対応は、株式会社でも合同会社でも同じです。
インボイス事業者の申請はこちらから行えます。

実際に壁打ちしながら相談に乗って欲しい人へ

今後も制度改正がおこるかもしれません。
その時々に合わせて、周囲の税理士・会計士や弁護士に相談してみましょう。

周囲に相談相手がいないという方には、N.FIELDでも、初回相談を受け付けています。
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