Vol.2では、マイクロ法人での社会保険のあり方についてお話しました。
Vol.3では、役員報酬の出し方について解説していきます。
実は、給与のもらい方にはいくつかパターンがあります。
兼務の場合は勤務先との兼ね合いが強く影響しますが、検討してみてください。
なお、役員報酬を出す場合、原則として毎期、期首(事業年度開始日)から3ヶ月以内の定時株主総会で決定・改定することになりますので、その年度中は変更しないことをお勧めします。
(役員報酬決定後に転職をすることになり、そこが副業禁止である…などとなると、ややこしいことになります)
会社員をしながらマイクロ法人を持つ場合
勤務先が副業OKで、かつ、それを法人化しても良いという場合に限られますが、これは可能です。
会社員として、福利厚生を享受し、給与を受け、企業勤務の実態を身元保証に用いつつ、自分の副業部分は極力節税するというやり方です。
この場合は、会社員給与のみで生活に支障がない場合は、役員報酬は0で構いません。
法人決算だけ行いましょう。
むしろ2箇所から給与を出すことは、管理がややこしくなりますのでおすすめしません。
個人事業主と法人事業主を併用する
社外取締役や、個人事業主でないと払えないものがある場合には、このダブル体制が発生します。
法人事業の内容をガッチリ固めていて、融資も検討していたり、仲間と一緒の法人化なので、個人で半分趣味でやっている、例えばクリエイター活動、物販、シッター、ライターをしている分は、法人と分けておきたい、といった時にもこの体制になります。
法人化するくらいなので法人事業から役員報酬を出して年末調整をしつつ、個人でも確定申告をするということになる人が多い気がしますが、逆の場合でも同じになります。
個人事業主の方が安定した売上を作れているのであれば「会社員をしながらマイクロ法人を持つ場合」と同様に、会社の方は役員報酬0にしてしまうというのもいいと思います。
年末調整と確定申告がWで発生することがこのパターンの困ったところですが、税理士法人の中では両方対応してくれるところもありますので、売上が潤沢な場合は、委託してしまって、自分は両方の活動に専念する、というのもいい判断でしょう。
自分の会社からのみ報酬を出す場合
この場合はシンプルで、役員報酬を出す形になります。
自社で、国保でなく協会けんぽに入りたい場合は月額88,000円からが自社の社保加入の条件になります。
この金額ですと年収ベースでも扶養の対象にもなりますから、結婚されている方は、配偶者の扶養に入りつつ、健保は自分で賄うということも可能です。
初年度はピンとこないかもしれませんが、月次で自社の法人口座から自分の個人口座へ給与を払込み、年末には年末調整を行うことになりますので、今まで会社から年末調整を依頼されていた人は見過ごしがちです。
税理士の方が逐一連絡してくれる場合は良いですが、特に決算だけ依頼している方はよく注意しましょう。
また、この時に注意すべきこととしては、意外な点かもしれませんが、給与所得が大幅に下がることで「ふるさと納税」で寄付できる金額が大きく削減されます。
毎年、シャインマスカットや牛肉を頼むことを楽しみにしていた…という方は、いつも使っているふるさと納税サイトで、寄付可能額を試算してみると驚くかもしれません。
もちろん、節税した金額で、こういった贅沢を楽しむというバーターになるのですが、大手企業の福利厚生同様「失われた特典」という感覚が発生する人が少なくないと思いますので、心構えをしておくことをお勧めします。
なお、不動産関係の契約においては「給与額」だけで見ると非常に少なく感じられますが、法人の年売上や利益がしっかり出ていて、貯金があれば問題ありません。
むしろ賃貸の場合は、法人で借りられる物件を選んで、社宅扱いにするなどして積極的に節税していきましょう。
売上が増えてきたらどうやって節税する?
さて、役員報酬が決まり、事業にも専念するフェーズになってくると、気になるのが法人化の醍醐味である「節税」です。
Vol.4では節税手法についてお伝えします。
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