スタートアップ関連の業界団体まとめ

近年増加している民間発の業界団体。

中でも、近年、スタートアップに関する業界団体が増加してきています。
既存事業を労働集約的に行う組織(法人規模により大企業、中小企業等と区分)に対し、新しい産業に成りうる事業を展開する組織は、日本においては「ベンチャー」という名前で浸透していましたが、エクイティを用いて短期間でのサービス浸透や時価総額の向上を目指す「スタートアップ」という名前で認識されるようになってきました。

政府からも、「スタートアップ育成5か年計画」が発表され、成長支援が継続される間に一気に環境変化を行おうと、複数の業界団体が立ち上がっています。

最近、「スタートアップxxx協会」が増えていてよくわからない…
そんな方へ、スタートアップ関連の業界団体をまとめました。

※2024年6月時点の情報です

スタートアップ全般に関わる業界団体

一般社団法人スタートアップエコシステム協会

特に会員を縛らずに広くスタートアップエコシステムの改善を目指す団体です。
イベントの開催やリサーチレポートの開示などを積極的に行なっています。

・設立:2022年3月
・URL:https://startupecosystem.org/
・活動概要:
様々なスタートアップを支援する組織が中心となり、スタートアップ支援に関わる情報集約と国内外の情報発信をするとともに支援者同士の連携を促進し、スタートアップが適時に適切な支援を受けること環境を整えて行きます。
加えて、民間主導かつ中立的な立場で、行政機関へスタートアップエコシステムに関する情報提供や政策提言を行い、起業家を育成する教育機関の支援を行うことでスタートアップの創出や成長が行われる環境を中長期的に構築していきます。(一部抜粋)

一般社団法人スタートアップ協会

スタートアップを正会員に据え、スタートアップの互助により環境改善を目指す団体です。
ストックオプション税制等、スタートアップに共通する課題の抽出や改善に向けた提言を行なっています。

・設立:2022年2月
・URL:https://www.startup-kyokai.org/
・ミッション:スタートアップの互助により日本を『スタートアップのための世界最高の環境』に進化させる

一般社団法人スタートアップ支援協会

2016年より活動しており、現役スタートアップに対するピッチ機会の提供、投資家マッチング、ファンドによる投資など、よりハンズオン型の支援団体です。イベントは非常に活況で、数百人クラスのものも見受けられます。

・設立:2016年7月
・URL:https://www.yumeplanning.jp/
・ミッション:
EXITによりスタートアップ、LP、スポンサー、顧問、サポーターに満足な笑顔になってもらうことです。
先輩起業家から後輩起業家への支援と、そのエコシステムにより新たなスタートアップと支援者及びベンチャー資金を生み出し、開業率の向上、税収の増加、雇用の創出につなげます。

特定の業界やビジネスモデルに関わる業界団体

一般社団法人スタートアップスタジオ協会

スタートアップを育てる手法の一つである「スタートアップスタジオ」。
それをビジネスとして運営する会社も増えてきたことから立ち上がった協会です。

・設立:2022年(設立記念イベントの実施が2022年4月)
・URL:https://startup-studio.jp/
・活動概要イントレプレナー/起業希望者の支援、事業検証上の失敗データの蓄積と共有、起業家の輩出、スタートアップスタジオの認知拡大

◾️スタートアップスタジオとは(HPより抜粋):
スタートアップスタジオとは、同時多発的に複数の企業を立ち上げる組織であり、起業家やイノベーターが新しいコンセプトを次々に打ち出す上で理想的な場を提供する組織です。

一般社団法人インパクトスタートアップ協会

従来、社会のために行う活動はCSR的な捉えられ方をすることが多いものでしたが、SDGsゴールの策定、ESG投資の活発化などを経て、持続可能な社会構築に向けて皆で手を取り合うという風潮がより強まってきました。
そんな社会を目指すための事業を行うスタートアップの団体となっています。

・設立:2022年12月(発足は2022年10月)
・URL:https://impact-startup.or.jp/
・活動内容(HPより抜粋)
「社会課題の解決」を成長のエンジンと捉え、持続可能な社会の実現を目指すインパクトスタートアップの成長と拡大のため、インパクトエコノミーの発信、学びあいの場の構築、投資環境の整備、政府・行政との協創などを目指します。

◾️インパクトスタートアップとは(HPより抜粋)
「社会課題の解決」と「持続可能な成長」を両立し、ポジティブな影響を社会に与えるスタートアップ。

一般社団法人シェアリングエコノミー協会

 

新たな概念であるからこそのスタートアップなわけですが、シェアリングエコノミーという概念を普及させるべく、スタートアップにも関係する民間業界団体としては、日本では比較的早いうちから活動していたのがこちらの団体です。
認証制度なども行っておられます。

・設立:2016年
・URL:https://sharing-economy.jp/ja/
・ビジョン(HPより抜粋):当協会は「Co-Society 〜シェア(共助・共有・共創)による持続可能な共生社会〜」をビジョンに掲げ、シェアという思想から、人と人、地域、企業、教育機関、NPO、国が垣根を超えて繋がり、手を取り合い、「心ゆたかな暮らし」(Well-being)と「持続可能な環境・社会・経済」(Sustainability)の両側面を実現するソリューションを提供し持続可能な共生社会を切り拓いていきます。

◾️シェアリングエコノミーとは(HPより抜粋)
空間、移動、モノ、スキル、お金などを売買・貸し借り・共同所有する等の経済・社会モデル

一般社団法人Fintech協会

インフラであるからこそ革命が難しい領域の一つが金融。
一方で海外の概念などを比較参照しながら、官公庁や金融機関を巻き込んで、新たなライセンスの成立などを牽引してきました。

・設立:2015年9月
・URL:https://fintechjapan.org
・ミッション(HPより抜粋)
日本を起点として、人々のあまねく生活、事業活動の向上に貢献するべく、ユーザーに寄り添った新たな金融サービスを社会に実装すること。

このほか、AI/LMM、Blockchain/暗号資産、不動産などだけでも複数の業界団体が存在します。
これらについては別の記事でまとめたいと思います。

投資家関連団体

一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会

スタートアップエコシステムのうち重要なステークホルダーである、ベンチャーキャピタルの業界団体です。
JVCAという略称で呼ばれることが多いです。

・設立:2002年11月
・URL:https://jvca.jp/
・活動概要(HPより抜粋)
当協会は将来性のある未公開企業の起業・成長・発展を支援するために投資等の形で資金提供し、経営支援等も行うベンチャーキャピタルを中心とした組織であります。
当協会の目的として、ベンチャーキャピタル事業の質的向上ならびに業界の社会的地位の向上等を目指し、また、研究活動を積極的に行って業界全体の健全な発展ひいてはわが国の経済の発展に資することを掲げております。

一般社団法人日本エンジェル投資家協会

エンジェル投資家と呼ばれる、主に非上場企業に投資する個人投資家の業界団体です。
代表の山本氏は「Power Angels」というコミュニティも運営されています。

・設立:2023年10月
・URL:https://j-angel.jp/
・目的(HPより抜粋)
日本エンジェル投資家協会は、日本のエンジェル投資文化の発展を目的として設立されました。
エンジェル投資家間のネットワークや情報の共有を促進するプラットフォームを構築し、知識とスキルの向上を支援します。
また、スタートアップへ投資する際のエンジェル投資ガイドラインの策定や政府への政策提言を行い、日本のエンジェル投資環境を整え、健全な発展を促すことで、スタートアップの成長を後押しする役割を果たしてまいります。

その他の経済団体

このほか、経済三団体と呼ばれる、経団連・経済同友会・日商のほか、新経連、IT連等でも、スタートアップ関連の政策提言に関与していることがあります。

比較的伝統的・大規模な組織が、政策に対しどういった方針を打ち出しているか気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
パブリックコメントや提言として提出した意見等が公開されていることがあります。

<経済三団体>
・日本経済団体連合会(経団連):https://www.keidanren.or.jp/
・経済同友会:https://www.doyukai.or.jp/
・日本商工会議所:https://www.jcci.or.jp/index.html

<関連団体>
・新経済連盟:https://jane.or.jp/
・日本IT団体連盟:https://itrenmei.jp/

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